ウンケー・ウークイ
同じ日本でも地方地方でお盆の行事は様々ですね。
みなさんの地元はどのような行事がありますか?
私の地元は「精霊船」という、お供えものの菓子や果物、お線香などを積んだ簡易的な船を自宅のそばの海に流すといったことを行います。
長崎と佐賀、熊本の一部の地域で行われているお盆の代表的な文化です。
さてさて本題に入ります。
昨日、8月17日は沖縄の送り盆でした。
正確にいえば、旧暦の7月15日は沖縄の送り盆です。 沖縄では迎え盆のことを「ウンケー」、送り盆のことを「ウークイ」といいます。
本土にいるウチナーはお正月は帰らなくても、お盆は必ず帰省するというのが沖縄の常識と言われていて、お盆3日間の最終日ウークイは最も大切な日と言われています。
沖縄式のお盆
ウンケー 迎え盆
旧暦の7月13日がウンケーにあたります。
仏壇に果物や線香などのお供えものと食事を用意し、先祖を迎えます。
ウンケーの日は沖縄風炊き込みごはんのジューシーと酢の物をいただき、仏壇にも同じものをお供えします。
ナカビ
旧暦の7月14日がナカビにあたります。
この日はお中元を配りに行きます。
ウークイ 送り盆
旧暦の7月15日がウークイにあたります。
先祖をあの世にお見送りする儀式を行います。
ウークイの儀式
ウークイを見学させていただく機会があったので、沖縄本島中部のウークイの儀式をご紹介させていただきます。
夕方になると、仏壇のある家で宴が始まります。 おつまみと泡盛をいただきながら沖縄の文化について暑く語っていただきました。
次々とテーブルに運ばれてくるくわっちー(ご馳走)をいただきながら…。
こちらは沖縄の郷土料理、中身汁とイリチャーという大根の煮物。
中身汁の上にはすりおろした生姜とネギがたっぷりのっていて、さっぱりとした味わい。
お寿司も!白ごはんのお代わりも…いやはや普通に晩ご飯をいただいてしまいました(笑)
一方、女性陣は台所に立ちっ放しでなにやら準備を始めているようです。
お供えもののくわっちー(ご馳走)はお重箱に。
こちらは成仏できていない霊にお供えするものなんだそう…先祖のみならずこういった気持ちがあるって素敵ですね。
食物の安全を願って作る、草のお守り「サングヮー」を上にのせて。
こちらは沖縄のお線香。
6本のお線香が1本になっています。
さて準備が完了したようです。
仏壇の前にくわっちーを設置してみんなを集めます。
黄色の紙のようなものが気になりますが・・・
いよいよ始まります
まず、家族全員が集合し、ご先祖に1年間のことなど心の中で報告をします。
それから、あの黄色いものを手にとって、燃やし始めました・・・!
全て燃やしたら、あらかじめグラスに用意していた泡盛で消火!
部屋中にもくもくと煙が広がります。
それから次々とくわっちーをひっくり返してゆきます。
これは先祖にくわっちーを食べてもらっているんだそう。
最後はみんなでまた手を合わせてご先祖をお見送りして儀式は終了です。
先祖崇拝
沖縄には伝統文化として先祖崇拝の文化が根強く残っていて、死後33年がたつと神となると伝えられています。
神となった先祖は子孫の幸福を見守る存在となるため、子孫たちは祖先に感謝をし、「先祖祭(霊を祀る行事の総称)」はしっかりと行います。
時代とともに昔からの宗教観が薄れゆく時代にありながら、今なお多くの沖縄の人々に支持されています。
黄色いものの正体
黄色の紙のようなものの正体は「うちかび」といって、あの世のお金なんだそう。
1枚の金額はなんど2億!
うちかびは燃やして初めてお金の価値ができるそうで、ご先祖があの世で貧乏しないようにとお金を持たせる意味があるんだそう。
おまけ
BAR EVOL(エボル)では毎年お盆の3日間、乾杯ドリンクをうちかびで支払いできるんだとか。
まっすもナカビに飲みに行ってきました。
1杯2億円か…
うちかびはコンビニやスーパーで手に入ります。
若干ゴワゴワとした手触りで、お線香に似た香りがします。
BAR EVOL(エボル)は栄町ロータリー側にあり、お客さんが帰るまで営業しているそうなので、栄町のハシゴ酒でまだまだ飲み足りない‼︎という方は是非行かれてみては?
この記事を書いた人
エディター まっす
某サンタクロースの島出身。
腰痛とむくみの原因が反り腰だとわかり、改善するためのストレッチを毎朝毎晩行っています。ポッコリお腹も少しずつ減ってきているような…?